補綴(ほてつ)歯科治療とは?


審美的な治療を目的に用いられる保険適応のクラウンには下記2つがあります。

硬質レジン前装クラウンは、前歯の領域(左右の犬歯間の6本をいいます)に適応され、硬質レジンジャケットクラウンは主に左右 犬歯後方の歯2本(小臼歯)に適応される人工の歯です。レジンとは、素材が高強度の樹脂(プラスチック)です。硬質レジン前装クラウンの構造は、裏面が金属で表面にレジンを前装した人工の歯で、硬質レジンジャケットクラウンの構造は、金属の裏打ちなしに すべてが硬質レジンで製作された人口の歯です。上記のレジンクラウンは、保険適応であることから比較的安価な治療法ですが、レジンの素材が樹脂(プラスチック) であることから下記がデメリットになります。
- 摩耗(すりへり)しやすい。
- 経時的に光沢が失われる。
- 経時的に変色する。
- 強度的に破折の危険性がある。
- 歯垢(プラーク)が付着しやすい(汚れやすい)。
- 金属を含んだ修復物であるが故に、天然歯に近似した透過性が再現できない。
- 金属による影が影響し、歯と歯肉(歯ぐき)境界部が黒ずむ可能性がある。
- 場合により、金属アレルギーの原因となる可能性もある。
などの欠点が考えられます。

この修復法は、すべての歯に適応可能ですが、保険適応外の治療となります。
セラミッククラウンには・・・・

などが挙げられます。
ハイブリッドセラミッククラウンは、高強度のレジンにセラミックス成分を含有させた修復物ですが、
修復後にレジンの欠点が出現する可能性は否定できません。
長期的に安定した修復を希望されるのであれば、純粋なセラミッククラウンを適応されることをお勧めします。
セラミッククラウンの特徴は、レジンと比較して、
セラミックス(陶器・強化ガラス)とは、天然歯のエナメル質と同等の強度(堅さ)を兼ね備えており、
変形しにくい材料であるものの、もろいという性質があります。例を挙げると、
テーブルから紙コップを落とした場合変形しても破折する(割れる)ことはありません。
ですが、陶器やガラスのコップ を落とした場合、破折する(割れる)可能性はあります。
紙コップと陶器やガラスのコップを比較すると、
明らかに陶器やガラスのコップの方が強度的には優れていますが、
衝撃力に対してもろく破折する可能性があるという欠点があります。
歯科においてセラミックスを単体で使用する場合、
上記の理由から堅いものを噛んだ場合に口の中で破折する危険性も考えられます。
したがって、セラミックスを修復物に応用する際には、もろいセラミックスを補強する必要があります。
メタルセラミッククラウンは、もろいセラミックスを金属で補強する構造で、裏面が金属、表面にセラミックスを焼き付けた修復物です。
これは、強度的には信頼性はあるものの、金属を用いる事により、硬質レジン前装冠と同様に、

などの欠点を有しています。
一方、現在のオールセラミッククラウンは、金属の代わりにジルコニアという高強度の素材で補強するために、天然歯(自分の歯)に近似した光透過性を有していることに加え、強度的信頼性も有していることから、世界的にも最も自然で美しい修復物であると注目を集めています。
ジルコニアとは、人工ダイヤモンドともいわれ、従来のセラミックスの5~6倍の強度を有しており、適合性にも優れた材料です。




